応用情報技術者試験 Study Note 10

応用情報技術者試験

UDPとは

UDP(User Datagram Protocol)は、IPの上位層として使用される伝送制御プロトコルの一つで、コネクションレス型の通信を提供するプロトコルである。コネクションレスとは、通信相手との接続を事前に確立せずに、一方的にデータを送信する方式を指す。

参考リンク

同じく伝送制御プロトコルであるTCP(Transmission Control Protocol)は、通信の信頼性を保証するために、3ウェイハンドシェイク、誤り制御、再送制御、順序制御、輻輳制御などの機能を備えている。それに対して、UDPはこれらの機能を持たない。しかし、その分、TCPに比べて処理が軽量であり、データグラムの中のデータ比率が高くなる。この特性により、応答性を重視するDNS(Domain Name System)やDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、NTP(Network Time Protocol)などのプロトコル、また、途中でデータが欠落しても問題が少ない音声や映像のストリーミング配信などに適している。

間違いやすい用語

ICMP(Internet Control Message Protocol)

ICMPはインターネットプロトコル(IP)の通信制御を補完するプロトコルであり、データ配送中のエラー通知や送達エラーを通知する機能を持つ。ネットワークのトラブルシューティングに用いられ、代表的な使用例としてはpingコマンドによるネットワーク接続確認が挙げられる。

PPP(Point-to-Point Protocol)

PPPは、電話回線を利用してコンピュータをネットワークに接続するためのダイヤルアップ接続プロトコルである。2点間を接続し、データ通信を行う際に用いられ、認証機能やエラーチェック機能を備えている。

TCP(Transmission Control Protocol)

TCPは、TCP/IPネットワークにおいて、信頼性のある通信を提供するためのコネクション型プロトコルである。SYNパケットとACKパケットを使用してコネクションを確立する3ウェイハンドシェイクを行い、データの送受信における整合性を保証する。

グラフ指向データベース

グラフ指向データベースは、有向グラフと呼ばれるデータ構造を用いてデータを格納するデータベースの一種である。主に以下の3要素で構成される。

  • ノード(Node): データエンティティ(実体)を表す。
  • エッジ(Edge): ノード間の関連を示し、タイプと方向を持つ。
  • プロパティ(Property): ノードやエッジに付随する属性情報を”key-value”形式で保持する。

この構造により、SNSにおけるユーザーの関係やWebサイト同士のリンク構造などの高度な“つながり”を表現するデータモデルに適している。

グラフデータベースとは何か ~ネットワーク状のデータ構造から瞬時に情報を検索するDBを解説 - アイマガジン|i Magazine|IS magazine
昨今は技術者でなくても、多くの人たちがFacebookやTwitterといったソーシャルネットワーキング・サービス(以下、SNS)や乗換案内のアプリを利用している。膨大なデータ

間違いやすい用語

ドキュメント指向データベース

ドキュメント指向データベースは、データ項目の値として階層構造を持つデータをドキュメントとして格納できる特徴を持つ。また、ドキュメントに対してインデックスを作成することも可能であり、柔軟なデータ構造を実現する。

キーバリューストア(KVS)

キーバリューストア(Key-Value Store)は、一つのキーに対して一つの値を持つシンプルなデータモデルを採用している。値の型は特に制限されておらず、多様なデータ型を格納することが可能である。

カラム指向データベース

カラム指向データベースは、一つのキーに対して複数の列(カラム)を持つデータ構造を持つ。関係データベースとは異なり、列の型が固定されていないため、より柔軟なデータ管理が可能である。

RFID(Radio Frequency Identification)

RFIDは、ID情報を埋め込んだRFタグ(ICタグ)から電磁界や電波を用いて情報のやり取りを行う技術である。RFタグは、電池の内蔵有無によって以下の2種類に分類される。

  • パッシブタグ(受動タグ)
    • 電池を内蔵せず、リーダー/ライターが発信する電波をエネルギー源として駆動する。
    • リーダー/ライターの電波の一部を反射する際にID情報を付与して返すため、自身で電波を発信する必要がない。
    • 交信範囲は数十センチメートルと限定的だが、安価(10円以下)に製造可能。
  • アクティブタグ(能動タグ)
    • 電池を内蔵し、自らの電力で電波を発信する。
    • 交信範囲は数十メートルから数百メートルと広いが、パッシブタグと比較すると高価。

間違いやすい用語

可視光通信

可視光を利用してデータ通信を行う技術。LEDなどの光源を変調し、受信側のフォトダイオードなどでデータを受信する方式が一般的。

タッチパネル

静電容量の変化を検出し、タッチ位置を認識する技術。スマートフォンやタブレットなどのデバイスで広く採用されている。

IrDA(Infrared Data Association)

赤外線を利用してデータ通信を行う規格。短距離通信向けで、過去には携帯電話やPDAなどのデバイス間通信に使用された。

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