FIREしたので、複数の車検の見積もりをお願いした
半年ほど前に、車検の見積もりを複数お願いした。今までは、奥さんにお願いしており、高いなーと思いながらも同じところで継続していた。しかし、今はFIREをしたあとなので、自分で車検の見積もりをお願いして、比較してみようと考えていた。見積もりをお願いする前は、おそらくは、ほとんどが同じような見積もりになるだろうと考えており、差が出るとしたらオプションの追加程度だろうと思っていた。
だが、色んな担当者にあってみると、これが色々なことを言われてしまい、車検を通す金額も会社によって全然違う。結局、一番リーズナブルなところに車検をお願いして、無事に車検が通った。
じゃ、結局、値段の差は何だったんだろうと考え、自分へのメモ書き、および他の人への注意喚起のために、その経緯を書くことにした。以下が今回の見積もりの値段の比較となる。
カー用品量販店でもAとBでは対応も違うし、説明や強引さも全く違っていた。
店舗名 | 見積もり金額(必須項目のみ) |
---|---|
近所のGS | ¥103,960 |
カー用品量販店A | ¥91,030 |
地元自動車修理工場 | ¥101,955 |
中古自動車販売店A | ¥148,354 |
カー用品量販店B | ¥166,678 |
結論としては、カー用品量販店Aに車検をお願いすることにし、最低限の費用で済ますことができた。
法定諸費用での比較
以上で終わりだと、分かりにくいので、もう少し説明をしたい。
車検には法定諸費用というのがあり、これは必須項目となる。若干、費用に差があるが、その差を提示された見積もりで比較してみると自動車検査登録印紙代や自動車審査証紙代となる。
これに若干の差があり、中にはこちらの店では取られるものの、他の店では必要ないケースがありました。正直、理由は不明。
店舗名 | 法定諸費用 合計 | 自賠責保険 24ヶ月 | 自動車重量税 | 印紙代 |
---|---|---|---|---|
近所のGS | ¥65,450 | ¥17,650 | ¥45,600 | ¥2,200 |
カー用品量販店A | ¥64,850 | ¥17,650 | ¥45,600 | ¥1,600 |
地元自動車修理工場 | ¥65,050 | ¥17,650 | ¥45,600 | ¥1,800 |
中古自動車販売店A | ¥65,550 | ¥17,650 | ¥45,600 | ¥2,300 |
カー用品量販店B | ¥64,850 | ¥17,650 | ¥45,600 | ¥1,600 |
自賠責保険と自動車重量税については各社同じとなっている。これは、車検の代行を各店舗が実施するためで、法律で定められた費用のため。
一方で、印紙代と言われているものは、場所によって若干異なる。近くのGSでは、検査手数料という名目になっており、内訳として自動車検査登録印紙代と自動車審査証紙代がそれぞれ¥500と¥1,700の見積もりとなっていた。一方で、中古自動車販売店Aについては、検査印紙代として¥2,300の見積もりとなっていた。これは、おそらく認証工場で検査をするためと考えられる。つまり、工場内で車検検査を行うことができず、運輸支局などの車検場に車両を持ち込む必要があるため、上記の印紙代になる。
普通車の場合、認定工場であれば¥2,300の印紙代。指定工場の場合には、¥1,800と理解していればいいと思う。それ以外については、ご請求の可能性や、不適切な請求を疑ったほうがいいかもしれない。
車検諸費用と整備費用
車検の見積もりにいくと、必須項目と任意項目に分かれる。通常は、ここで自社のサービスを売りつけることができるので、任意項目をいかに売りつけるかが各社の腕の見せ所になる。逆に言えば、必須項目だけ実施してても、各社は利益が上がらない。
車検は、会社が営業をしなくても顧客が勝手に来てくれる美味しい瞬間。だからこそ、各社は必死になって商品を売ってくる。特に、自社の商品を売る際の決まり文句の「これでは車検が通りませんよ」というのは常套句となる。
意外かもしれないが、車検が通る基準というのは思ったよりもゆるい。車としての基本性能があれば十分。主な項目等は以下の通り。
- 安全性の確保:
- ブレーキやステアリング、サスペンションなどの重要保安部品が正常に機能すること。
- タイヤの溝深さが1.6mm以上あること。
- ライト類が正常に点灯し、光軸が適切であること。
- 排出ガス規制への適合:
- 排出ガスの成分が基準値内であること。
- マフラーに著しい破損や腐食がないこと。
- 騒音規制への適合:
- エンジン音やマフラー音が規定値以内であること。
- 車体の状態:
- フレームやボディに著しい損傷や腐食がないこと。
- ウインドシールドやミラーに視界を妨げる損傷がないこと。
- 灯火類の状態:
- ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプなどが正常に機能すること。
- 改造の制限:
- 保安基準に適合しない過度の改造がされていないこと。
- 車高やホイールの突出などが規定内であること。
- 書類の確認:
- 自動車税の納付や自賠責保険の加入が確認できること。
私が、今回の見積もりで言われたのが、「タイヤのひび割れが多く、これじゃ車検に通らないですよ。だからタイヤを変えましょう。私達のおすすめは、こちらです!」というセリフ。
実はひび割れについては、車検のタイヤに関する規定はない。ただし、このようなケースは、検査員の判断に委ねられ、あまりにもひどい場合には車検の通らないケースは確かにある。
しかし、自分では車はほとんど乗らないですし、走れればいいと思っているので、タイヤを変えなくてはいけない積極的な理由はない。しかも、結果から見ると無事に車検は通った。それを考えると、車検に通らないという常套句は無視してもいいかもしれない。
車検基本料
次に、車検基本料に移りたい。こちらは、各社にお願いする上で必須の項目となる。
店舗名 | 合計 | 車検基本料 | 検査料 | その他 | 割引 |
---|---|---|---|---|---|
近所のGS | ¥20,800 | ¥20,900 | ¥9,900 | ▲¥10,000 | |
カー用品量販店A | ¥19,800 | ¥10,800 | ¥18,000 | ¥1,000 | ▲¥10,000 |
地元自動車修理工場 | ¥19,800 | ¥14,300 | ¥5,500 | ||
中古自動車販売店A | ¥26,506 | ¥22,000 | ¥13,420 | ▲¥8,914 | |
カー用品量販店B | ¥30,350 | ¥23,250 | ¥4,400 | ¥8,690 | ▲¥6,000 |
ここでも若干差が出ました。近所のGSは予備検査料が入り、値引きが発生して、上記の値段です。カー用量販店Aと地元修理工場についてはほぼ差がないです。
中古自動車販売Aは、やや車検基本料と検査料の合計が高くなった。また、上記の表から、「その他」の項目が多いことが分かる。車検基本料と検査料というのは必須項目にあたる。ただし、上記で「その他」と書いてある項目は、販売店が必須と私に説明したものになり、本当に必須項目なのかは不明。
もう少し詳細に見ていく。
まずは、中古自動車販売店Aが必須と言われた項目で、「その他」に分類したものの詳細を以下に示す。
項目 | 価格 |
---|---|
車検代行手数料 | ¥5,500 |
電子制御システム診断(車検) | ¥2,640 |
ヘッドライト光軸調整費 | ¥3,300 |
ブレーキ関係 清掃・給油・調整 | ¥1,980 |
価格は大したことないですが、これらは本当に車検を通すのに本当に必要な項目なのだろうか?。ちなみに、実際に車検とお願いした「カー用品量販店A」では、こんな項目はなかった。
まず、車検代行手数料。これは通常必要な項目だと思うが、他の料金に含まれているケースも多い。明示しているのは悪いことではないが、トータルで見ると割高であり、逆に車検基本料には何が含まれているのか知りたいぐらい。もしも、車検基本料に含まれていない場合、車検基本料には何が含まれているのだろうか?
次に、「電子制御システム診断(車検)」について。
今の車では必要な項目になるが、私が買ったのは2008年です。本当に必要なのでしょうか?。
実際に調べてみると、この「電子制御システム診断(車検)」は、国産車は2021年10月1日以降の新型車から対象になるので、本来であれば私の車は対象外になる。しかし、明らかに私の車も対象と言われました。「カー用品量販店B」でも同じことを言われたが、担当者が勘違いしているか、騙そうとしているのかは判明できず。おそらく、後者だと考えている。(それぐらい車検の闇は深い)
他の項目も重要なことは知っているのですが、必須の追加料金となっているのは理解できない。「カー用品量販店A」では追加の料金というよりは車検基本料に含まれていた。それ以外の店舗では、整備諸費用ということで実施を強く勧めていたり、話にも上がらないケースもあり、必須と言われたことはなかった。
「カー用品量販店B」のその他についても説明する。以下に必須と言われた項目を記載した。
項目 | 価格 |
---|---|
車検代行手数料 | ¥4,400 |
電子制御システム診断(車検) | ¥2,640 |
パーツクリーナー | ¥550 |
シビアコンディション点検(短距離) | ¥1,100 |
車検代行手数料と電子制御システム診断(車検)については、前述の通り。
「パーツクリーナー」と「シビアコンディション点検」については意味が必須項目である理由は不明。なんで、550円でできるクリーナーが必須項目なの?。それと、「シビアコンディション点検(短距離)」は短距離の走行を繰り返す車に対して実施する点検みたいだけれども、これが必須項目である理由も不明。
おすすめの項目として書いたけれども、口頭で必須と言ってしまった可能性もあるが、おそらく小さい金額なので消費者を騙そうとしている気もする。
ちなみに、説明をした担当者に対する印象は非常に悪く、なんでもかんでも交換を勧めようとしていた。最後の方は、かなり強い口調で「私の長い経験だと、このタイヤではすぐに走れなくなります」とか「こんなタイヤで走っていて、パンクを修理しなくては行けないケースが毎日のように来ますよ」とか言っていた。
あと、この会社に見積もりに行ってから、リアワイパーのゴムが切れてしまったようだ。この会社の見積もりにも整備書費用としてリアワイパーの交換が必須と書かれていたし、その後に他社に見積もりを行った際に、同じことを指摘された。ただし、それ以前の車検の見積もりの際には、一切言われていない。
あまり疑いたくはないが、ビッグモーターの件もあるので、この会社の担当者がわざとリアワイパーを切ったのではないかと勘ぐっている。そのくらい、この担当者は最悪だった。
整備諸費用
次に整備諸費用についてだ。ここで各社の車検の費用に差が出る。まずは先方が必須と言った項目の総費用と任意と言った項目の総費用について書いてみる。
店舗名 | 総額 | 必須項目総額 | 任意項目総額 |
---|---|---|---|
近所のGS | ¥137,310 | ¥17,710 | ¥119,600 |
カー用品量販店A | ¥152,961 | ¥6,380 | ¥146,581 |
地元自動車修理工場 | ¥91,025 | ¥17,105 | ¥73,920 |
中古自動車販売店A | ¥53,338 | ¥53,338 | ¥0 |
カー用品量販店B | ¥149,148 | ¥71,488 | ¥77,660 |
ここで大事なのは、必須項目の金額が少ないところである。これだけ差が出るのは、本当は必須項目じゃないのに必要だと言っている業者が多いところだ。特に「中古自動車販売店A」と「カー用品量販店B」の悪質ぶりが分かるだろう。
まず、「カー用品量販店A」で必要と言われたのは以下の点だけだ。
項目 | 価格 |
---|---|
ワイパーの交換 | ¥1,980 |
オイル交換 | ¥4,400 |
他の交換も勧められたが、強い口調ではなく、よろしければ程度の感じだった。
一方で、「カー用品量販店B」では、以下の項目を整備費用として見積もりされた。必須と任意で分けてみると以下の通りとなる。(上:必須項目 下:任意項目)
項目 | 価格 |
---|---|
リアワイパー交換 | ¥880 |
タイヤ交換 4本 | ¥57,208 |
タイヤ交換費用 | ¥8,800 |
タイヤ廃棄処理料 | ¥2,400 |
タイヤエアバブル交換 | ¥2,200 |
項目 | 価格 |
---|---|
フロントワイパー交換 | ¥1,770 |
タイヤ保証 | ¥3,850 |
ブレーキフルード | ¥5,500 |
エンジンオイル | ¥11,000 |
オイルフィルター | ¥9,900 |
エアコンフィルター | ¥4,840 |
ボディアンダーコーディング | ¥11,000 |
必須項目には、やっぱりタイヤが入ってきた。ヒビが入っているから交換したほうがいいと言うやつだ。
ただし、ヒビの有無は車検には関係ない。ヒビではなく、タイヤの溝深さが重要なのだ。それに関しては、1.6mm以上の溝があるので、無視した。勧めてきたタイヤも当然高いやつだ。一つ14,000円するが、ネットで買えば12,000円のものだ。ちょこちょこ抜いてくる。当然、交換費用や廃棄代、バブル交換費用も請求してくる。合計で7万円近く。
こういうのは、専門店に行けば同じタイヤで工賃等込で60,000円以下で実施してくれるのを知っている。安いタイヤであれば4万円以下だ。なので、当然無視した。
任意の項目については、更にひどい。もう15年も乗っている車に、あえて”ボディアンダーコーディング”を勧めてくるのかね?。他の項目も、他社では全く勧められていない項目だ。当然無視して出ていった。
担当者は私が無視したので、かなり怒っていたが、当然の対応だろう。もう二度と行かない。もしくは、再度、見積もりを聞いて、色々と突っ込んでやろうかと思う。
車検後の現状は?
最初でも言ったけれども、最終的には最低限の費用で済む「カー用品量販店A」にお願いした。子供も車に乗るかもしれないため、車を買い換えようと考えていたので、十分だ。次の車検の際には新車を買うつもりだった。
そのため、次の車検の際には、新車を買っているかもしれない。今の車のままの場合には、タイヤは交換するかもしれないが、安いやつで十分だ。
また、車は近い距離ではあるが、頻繁に乗っている。今の所全然問題がない。「カー用品量販店B」が勧めてきたオプションは、今思い出しても、全く意味がないと思う。
そもそも、車は非常に良くできている。無茶をしない限り、車が故障するとは思いにくい。ただ、これだけ日本に車が存在するのだから、まれに整備不良で事故を起こす可能性はあるが、それは宝くじに当たるよりも低いだろう。
それを分かっているか、分かっていないかは不明だが、担当者は無駄に色んな交換を勧めてくる。担当者からすると、これはカモがネギを背負ってやってきた状態と同じなので、皆さんには是非とも注意をしてほしい。
今の世の中は、賢くないと、いつでもカモられるのだ。曖昧な業界には、気が付かれない範囲で嘘がまかり通っている。また、私の感覚だと、「行政手続き」に近いところは、本当に気をつけないとカモられるケースがある。
行政手続きなので、不正はしないと思っている人は考え直したほうがいいかもしれない。私の感覚だと、行政に近い人たちほど不透明なお金の動きある気がする。
再度いうが、今の世の中は、賢くないと、いつもカモられるのだ。
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