FP2級 任意加入の自動車保険

[2019年5月] 任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 

  1. 自動車を被保険者の父の家の車庫に入れるとき、誤って門柱を損傷した場合、 その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。 
  2. 自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、 その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。 
  3. 運転免許失効中の被保険者が自動車を運転中に交通事故で他人を死傷させてしまった場合、 その損害は対人賠償保険の補償の対象となる。 
  4. 車両保険を契約した場合、 他に特約を付帯していなくても地震・噴火およびそれらに起因する津波による車両の損害は補償の対象となる。

🔍 各選択肢の検討

選択肢1

自動車を被保険者の父の家の車庫に入れるとき、誤って門柱を損傷した場合、 その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。

不適切

  • 対物賠償保険は、他人の財物に対する法律上の損害賠償責任を補償します。
  • しかし、「父」は親族であり、保険会社によっては「親族所有物」は対象外とされることが多いです(「被保険者またはこれと同居の親族の所有物」は原則除外)。
    → 微妙なケースですが、補償外とされることが多いため不適切と判断されます。

選択肢2

自動車を運転中に交通事故で被保険者が重傷を負った場合、 その損害のうち被保険者自身の過失割合に相当する部分を差し引いたものが人身傷害補償保険の補償の対象となる。

不適切

  • 人身傷害補償保険は、契約者やその家族自身がケガをした場合に、過失割合に関係なく実損額を補償します。
  • この記述では「過失相当分を差し引く」と書いてあり、これは人身傷害の本来の性質に反するため誤りです。

選択肢3

運転免許失効中の被保険者が自動車を運転中に交通事故で他人を死傷させてしまった場合、 その損害は対人賠償保険の補償の対象となる。

適切(正解)

  • 対人賠償保険は、たとえ被保険者が無免許・免許失効中であっても、通常は第三者への損害賠償について補償されます
  • ただし、保険会社は後に被保険者に対して**「求償権」を行使**(立て替え分を請求)する可能性があります。
    → よって、「補償される」という点においてはこの記述は正しいです。

選択肢4

車両保険を契約した場合、 他に特約を付帯していなくても地震・噴火およびそれらに起因する津波による車両の損害は補償の対象となる。

不適切

  • 地震・噴火・津波による損害は、基本的な車両保険(一般条件含む)では補償されません
  • これらに備えるには、「地震・噴火・津波危険補償特約」の付帯が必要です。
    → よってこの選択肢は誤りです。

✅ 結論

選択肢判定理由
1父の所有物は対物補償の対象外になり得る
2人身傷害は過失割合関係なく実損を補償
3免許失効中でも対人賠償は補償対象(後日求償あり)
4地震・津波は特約がないと補償対象外

🎯 正解:選択肢3

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