[2018年9月] 法人税の損金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 役員退職給与を損金の額に算入するためには、所定の時期に確定額を支給する旨の定めの内容をあらかじめ税務署長に届け出なければならない。
- 国または地方公共団体に対して支払った寄附金の額(確定申告書に明細を記載した書類を添付している) は、 損金の額に算入することができる。
- 期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、 損金の額に算入することができる。
- 損金の額に算入される租税公課のうち、 事業税については、原則としてその事業税に係る納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。
各選択肢の検討:
1.
役員退職給与を損金の額に算入するためには、所定の時期に確定額を支給する旨の定めの内容をあらかじめ税務署長に届け出なければならない。
→ 不適切。
- 役員退職給与が損金算入されるには、その金額が合理的であること、支給が実際に行われていることなどの条件はありますが、税務署長への事前届出は不要です。
- この記述は事実と異なり、誤りです。
2.
国または地方公共団体に対して支払った寄附金の額(確定申告書に明細を記載した書類を添付している) は、 損金の額に算入することができる。
→ 適切。
- 国や地方公共団体への寄附金(例:災害支援金など)は、全額損金算入が可能です。
3.
期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、 損金の額に算入することができる。
→ 適切。
- この制度は中小法人に対する特例で、年間800万円までは損金算入できます(一定要件あり)。
4.
損金の額に算入される租税公課のうち、 事業税については、原則としてその事業税に係る納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。
→ 適切。
- 事業税は発生主義ではなく、**納税申告書の提出日に基づく処理(原則納付基準)**がされるので、記述は正しいです。
正解:
1. が 最も不適切。
コメント