2025/12/08 – 12/12の市場の動き

投資

インデックス

■ 12/8(月)

日経平均

  • 50,581.94(+0.18%)
  • 米FOMC(9–10日)を控え、積極的な売買は手控え
  • 半導体など主力株は弱め
  • 一方、内需株が下支えして小反発

S&P500

  • 6,846.51(-0.35%)
  • 米長期金利が高止まり
  • FOMC前でポジション調整 → 高値圏からの小幅安

ドル円

  • 154円台 → 155円台
  • 金利差意識で円安方向
  • ただしイベント待ちで方向感は弱い

■ 12/9(火)

日経平均

  • 50,655.10(+0.14%)
  • 前日の米半導体株が堅調 → 朝は買い
  • しかしFOMC警戒で後場は伸びず
  • 2日続伸だが実質横ばい

S&P500

  • 6,840.51(-0.09%)
  • ほぼ動かず
  • 「FOMCを見てから判断」という一色

ドル円

  • 156円近辺
  • 米金利高を背景に円安継続
  • 株式市場への直接的な影響は限定的

■ 12/10(水)※FOMC当日(日本時間夜)

日経平均

  • 50,602.80(-0.10%)
  • 朝は買い優勢
  • 夜のFOMCを前に後場失速
  • 様子見が支配的で小反落

S&P500

  • 6,886.68(+0.67%)
  • FRBが利下げ決定
  • 「想定通り」で安心感
  • 株価指数は素直に上昇

ドル円

  • 利下げを受けて
    • 一時 ドル売り・円買い
  • ただし金利差は依然大きく、円高は限定的

■ 12/11(木)

日経平均

  • 50,148.82(-0.90%)
  • 前夜の米国引け後、オラクル決算でAI株が急落
  • 日本のハイテク株にも波及
  • 指数主導で大きめの下落

S&P500

  • 6,901.00(+0.21%)
  • 指数は最高値更新圏
  • ただし中身は
    • AI・ハイテク ↓
    • それ以外 ↑
  • 内部はかなり分裂

ドル円

  • 利下げ後のドル安基調
  • 円高方向が
    • 日本の輸出株
    • 日経平均の重しに

■ 12/12(金)

日経平均

  • 続落基調
  • ハイテク・グロース株中心に売り
  • 「FOMC後の材料出尽くし+米ハイテク調整」

S&P500

  • 利下げ後の上昇一巡
  • AI関連の過熱感調整が継続
  • 指数は高値圏でも神経質

ドル円

  • 155円前後
  • 円高・円安どちらにも振れやすい不安定局面

■ 12/15(月)朝(週明け)

先週(12/8週)まとめ

  • 日経平均:+0.68%
    • 週後半に買い戻し
  • S&P500:-0.63%
    • 利下げ後にハイテク調整
  • ドル円:155円前後
    • 円安基調は維持

個別銘柄

12/8(月)

  • 倉元製作所:ペロブスカイト太陽電池 → ストップ高
  • フォーカスシステムズ:三次電池特許 → 急騰
    👉 テーマ株に短期資金集中

12/9(火)

  • 学情:来期増益+増配 → 上昇
  • Delta-Fly Pharma:白血病薬・中間解析 → ストップ高
  • マネーフォワード:証券評価引き下げ → 下落

12/10(水)

  • 北海道電力:泊原発再稼働に知事同意 → 急騰
  • DOWA HD:銅価格上昇+格上げ → 上昇
  • ポールトゥウィンHD:下方修正 → 急落

12/11(木)

  • クックビズ:ロピアと資本業務提携 → ストップ高
  • くら寿司:原材料高で減益見通し → 下落
  • ANYCOLOR:上方修正も期待未達 → ストップ安
  • Oracle(米):AI投資負担懸念 → 急落(指数に影響)


オラクルの動き

オラクルは「AIのために金を使いすぎて、キャッシュが悪化した」ことを嫌気された。


何があったのか(事実)

① 12/11発表:オラクルの決算(FY2026 Q2)

  • 売上高:約 161億ドル
    → 市場予想に 届かず
  • クラウド/AI関連売上
    • 成長はしている
    • しかし 市場が期待していたほど強くない

② 問題視されたのは「利益」より「キャッシュ」

■ 巨額の設備投資(CapEx)

  • AI向けクラウド需要対応のため
    • データセンター
    • GPU・サーバーへの投資を 大幅増額

👉 その結果

  • フリーキャッシュフロー(FCF)が急悪化
  • 「稼ぐ前に金が出ていく」構造が鮮明に

市場の反応

❌ 1. 「AI=即利益」ではなかった

  • 投資家の期待AIクラウドは高収益で爆発的に伸びるはず
  • 現実伸びてはいるが投資負担が先行し、利益とキャッシュが追いつかない

❌ 2. 「AI投資バブル」への警戒

  • オラクルは
    • AWS
    • Microsoft
    • Google
      と同じく AIインフラ競争の当事者
  • オラクル決算で市場が感じたこと:「AI投資って、どこも金食い虫じゃないか?」

👉 これが

  • NASDAQ
  • S&P500のAI関連株
    全体に波及

❌ 3. ガイダンスのトーンが強気すぎなかった

  • 「将来は伸びる」とは言ったが
  • 市場が欲しかった今すぐ強い数字ではなかった

株価の動き

  • 時間外取引で約▲11%
  • 翌日
    • AI関連株
    • ハイテク株
      が全体的に重くなる

何が“本質的な問題”か

市場が突きつけた問い

AIは「利益成長の物語」なのか
それとも「設備投資合戦」なのか?

オラクルは今回
👉 後者の側面を強く見せてしまった


だから指数に効いた

  • オラクル単体の問題ではなく
  • AI相場全体の期待値を一段下げた
  • 結果:
    • S&P500:指数は高値圏だが中身は悪化
    • 日本株:半導体・ITが売られ、日経平均の下押し要因に

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