[2023年5月] 任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。 なお、 特約については考慮しないものとする。
- 駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
- 被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
- 被保険自動車を運転中に、誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中の休業により発生した損害 (休業損害)について法律上の損害賠償責任を負った場合、それらの損害は対物賠 償保険の補償の対象となる。
- 被保険自動車の運転中に、誤って兄の所有する自宅の車庫に衝突して損壊させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、 その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
🔍 各選択肢の検討
選択肢1
駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、 その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
✅ 適切
- 一般条件(フルカバー型)の車両保険では、相手不明の当て逃げも補償対象です。
- ただし、「車対車限定型(エコノミー車両保険)」では対象外。
→ 本設問では「一般条件」と明記されているため、これは 正しい内容。
選択肢2
被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、 その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
❌ 不適切(正解)
- 地震・噴火・津波による損害は、車両保険の一般条件では補償対象外です。
- これらのリスクに備えるには、地震・噴火・津波特約などの特約が必要。
→ この選択肢は、特約を考慮しない前提に反するため、不適切です。
選択肢3
被保険自動車を運転中に、誤って店舗建物に衝突して損壊させ、 当該建物自体の損害に加え、 建物の修理期間中の休業により発生した損害 (休業損害)について法律上の損害賠償責任を負った場合、 それらの損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
✅ 適切
- 対物賠償保険では、物の損害に加え、休業損害(間接損害)も補償対象です(賠償責任が認められる限り)。
→ よってこの記述は 正確です。
選択肢4
被保険自動車の運転中に、誤って兄の所有する自宅の車庫に衝突して損壊させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、 その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
✅ 適切
- 対物賠償保険では、親族所有の物に対する損害も補償対象(ただし契約者本人や配偶者の所有物は除外されることが多い)。
- 「兄の所有物」であれば、保険金支払いの対象になるケースが多い(保険会社や約款によって異なるが、原則対象)。
→ よって、この選択肢も適切です。
✅ 結論
選択肢 | 判定 | 理由 |
---|---|---|
1 | ✅ 適切 | 一般条件の車両保険は当て逃げも補償対象 |
2 | ❌ 不適切 | 地震・津波は車両保険の補償対象外(特約が必要) |
3 | ✅ 適切 | 対物賠償保険は休業損害も補償対象 |
4 | ✅ 適切 | 兄の所有物なら対物賠償の補償対象 |
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