応用情報技術者試験 Study Note 9

応用情報技術者試験

SDカードの規格

SDカードは、メモリカードの規格の1つであり、携帯電話、スマートフォン、デジタルカメラ、ゲーム機などの記憶装置として広く利用されている。また、使いやすく持ち運びしやすいことから、USBメモリとともに手軽な記憶メディアとしても活用されている。

SDカードは記憶容量の違いにより、以下の3つの規格に分けられる。

規格ファイルシステム容量上限著作権保護カードサイズ
SDFAT162GBCPRM標準, mini, micro
SDHCFAT3232GBCPRM標準, mini, micro
SDXCexFAT2TBCPXM標準, micro

各規格の特徴

  1. SD (Secure Digital)
    • 最も基本的な規格で、FAT16 のファイルシステムを使用しているため、最大2GB の容量に制限されている。
    • 著作権保護技術として CPRM (Content Protection for Recordable Media) を採用している。
    • カードサイズには 標準、mini、micro の3種類がある。
  2. SDHC (Secure Digital High Capacity)
    • FAT32 のファイルシステムを採用し、最大32GB までの容量に対応している。
    • CPRM を引き続き採用しているため、著作権保護機能はSDと同様である。
    • サイズは 標準、mini、micro の3種類があり、特に microSDHC は小型デバイスに多く使われている。
  3. SDXC (Secure Digital eXtended Capacity)
    • 2009年に策定された規格で、exFAT のファイルシステムを使用していることにより、最大2TB の大容量に対応可能。
    • 著作権保護技術として CPXM を採用しており、これは従来のCPRMを発展させたもので、セキュリティが強化されている。
    • カードサイズには 標準micro の2種類があり、特に MicroSDXC は小型機器での高容量ストレージとして利用されている。

似たような用語の説明

  • SDIO (SD Input/Output)
    SDカードの規格の一種であり、GPS、カメラ、無線LANアダプタ などの周辺機能をハードウェアとしてカード内に搭載している。記憶媒体としての機能に加え、周辺機器としての拡張性を提供するため、PDAや一部のデジタルカメラなどで利用される。
  • microSDHC
    SDメモリカードの4分の1以下の小型サイズ であり、最大32GB の容量を持つ。主にスマートフォンや携帯電話、アクションカメラなどの小型デバイスで利用される。
  • SDXC の著作権保護技術
    SDXCに採用されている著作権保護技術は、CPRM を発展させた CPXM である。これは、従来のSDカードよりも セキュリティが強化 されており、より高度な著作権保護が求められる映像や音楽のデータに対応している。

SPF (Sender Policy Framework) の仕組み

SPF (Sender Policy Framework) は、電子メールを送信するサーバの IPアドレス情報を検証 することで、正規のサーバからのメール送信であるかどうかを確認する技術である。この技術により、スパムメールやなりすましメールの検出と防止が可能になる。

受信メールサーバは、メールの送信元ドメインを管理する DNSサーバ に問い合わせを行い、返ってきた IPアドレスが送信元メールサーバのIPアドレスと一致するかどうか を確認することで、送信元ドメインの正当性を検証する。


SPFの検証手順

  1. 送信側の設定
    • 送信側のドメインの DNSサーバ に、SPFレコード (またはTXTレコード) を設定する。
    • 正当なメールサーバの IPアドレスやホスト名 を登録し、公開しておく。
  2. メールの送信
    • 送信側から受信側へ SMTP によってメールが送信される。
  3. 受信側の検証
    • 受信側メールサーバは、 MAIL FROM コマンド に記載された送信者メールアドレスの ドメイン を管理する DNSサーバ に問い合わせを行う。
    • SPF情報を取得 し、送信元サーバのIPアドレスと SPFレコード の内容を照合する。
    • 一致する場合、正当なドメイン から送信されたと判断し、なりすましではないと認識する。

間違いやすいもの

  • 「電子メールを受信するサーバが、電子メールに付与されている デジタル署名 を使って、送信元ドメインの詐称がないことを確認する。」
    • 誤り:SPFでは デジタル署名を使用しない
    • 正解:これは DKIM (DomainKeys Identified Mail) の仕組みである。
  • 「電子メールを送信するサーバが、電子メールの 宛先のドメインや送信者のメールアドレス に関わらず、全ての電子メールをアーカイブする。」
    • 誤り:これは メールアーカイブシステム の仕組みであり、SPFとは無関係。
  • 「電子メールを送信するサーバが、送信者の上司からの承認 が得られるまで、一時的にメールの送信を保留 する。」
    • 誤り:これは メール誤送信防止システム の機能である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました